考察。

IDOLiSH7にハマってからずっと考えていることがある。

何故このゲームにハマってしまったんだろうか。私はこれのなにを面白いと感じているのか。

正直、未だによく分からない。

でも、このゲームには人を魅了するなにか仕掛けが存在しているはずなのだよ。

 

女性向けゲームとして、世界観やキャラクターの設定には際立つようなトリッキーさもなければ、パイオニアとなりえるようなフレッシュ感もない。設定から展開まで全てにおいて手垢の付いたよくある方法を手抜かりなく押さえているゲームだと思う。女性向け市場って未だにこういう布陣でオッケーなんだ…という思いさえ抱く。そりゃパクリの疑惑をかけられらるのも「そうね」と思うほどの既視感だったから。それでもあえていうなら、スマホアプリでの女性向け音ゲーという位置ではIDOLiSH7は草分けかもしれない。

 

乙女ゲーム好きとしては、正直、各メンバーの攻略ルートやパラメーター上げていくと展開するパラレルストーリーが存在しないゲームって肩透かし感がある。コンシューマー向けゲーム機全盛期世代にとってはアプリゲームって中身薄っすいと言わざるを得ない。しかし現代の主流はシナリオの展開に層を成すような厚みなど持たない構造のゲームなのだろう。まあ、昔の乙女ゲームも言うほど厚みなんてなかったけどね。

 

音ゲーとしてはどうだろう。音ゲーに詳しくないからよく分からないけど、私はアイナナの音ゲーム楽しい。無課金でも充分楽しめる。スマホってすごいなーと思った。ただこのまま突き進むと、全ての項目クリアしてストーンなどの報酬無しになっても尚、各カードの育成と信頼度を上げるため、ひたすらゲームを続けなくてはいけなくなるのかなぁという不安はあるかな、無課金には限界がありそう。

 

楽曲はどうだろう。私は元々キャラクターソングには興味が湧かない。いつからアニメ・ゲーム界はキャラソンがデフォルトみたいになったのかな。今や声優さんたちは歌までうまくなきゃいけないのかと可哀想になるくらいだよ。話がズレたね。

IDOLiSH7はアイドルグループなので、もちろん歌うことに違和感はなかった。寧ろ、二次元アイドルにMVがあってそれが非常に出来が良いことに感動した。いや、二次元アイドルのMVは昔からあるけど、3Dモーションアニメーションといわゆるアニメーションとがかなり馴染んで混ざれるようになってきてるという進化。美しいよね。まあ、作品によって出来栄えに著しい差はあるけど…。

 

楽曲そのものについては、可もなく不可もなく。初期の曲はややサウンドが安っぽいというか、音ゲームだから仕方ないのか分からないけど、特にドラムに味がないのが残念かな。ゲーム用だから作曲や編曲に色々縛りがあるのかもしれないね。結果、曲の印象はどれも平坦。歌ウマな声優さんは他所のゲームのほうが多くいらっしゃる。

なのに、なのに、非常に中毒性がある。上手いとか下手とかじゃない所でのアガる気持ちというか。これぞアイドルソングという感じ。キラキラ感を全面に押し出したアレンジと、短くソロパートを散りばめ、あとは全員でほぼユニゾンで歌い切る感じと、ちょいちょい控えめに入るハモり。よく分からないけど。グループ曲だから可愛いというのもあるのかも。

 

2部3部の曲のほうが音がよく作り込まれてる感じするかなぁ分からないけど。楽曲についてはまたそのうち色々言いたいな。

 

ガシャとカードについては、ホント本来私にとっては一番どうでもいい部分だけど、これがカードごとに小話(ラビチャ)がついてるから厄介。カードの絵はどうでもいいけど小話は読みたい。つまり、ただのカード収集とは違う価値が追加されてるのは上手いなと思う。他のゲームもこんな感じなのかな。きっとこの部分はメインストーリー読み終えた後に客を減らさない工夫なのかなと。古参の方々は今現在ひたすら音ゲーとカード育成に勤しんでるのだろうなあ。とか想像しております。

 

総合して、IDOLiSH7はよくマーケティングされたゲームなんだろうなという感じはあります。数多ある過去の作品類の成功例を取り入れて色々組み合わせているというか。そのわりに音ゲーとメインストーリーの関連性とか、音ゲーとカードの関連性とか、それらはめっちゃ薄い連動なんだけど、そういうシンプルさがアプリゲームの限界でありアプリゲームの良さなのかもしれない。目新しくあろうとしないところが一番の成功の鍵だったのかも。

 

なんとなく満遍なくて保守ささえ感じるのにこうも惹きつけられてしまう理由は、アップダウンを上手くコントロールしているストーリー展開にもあるわけだけど、それについては次回以降で考えていきたいなと思います。